この節目をお祝いして、2025年6月15日(日)、ツーク市にある**Burgbachsaal(ブルクバッハサール)**にて、「ツーク日本語学校 創立10周年記念イベント」を開催しました。
午前の部では、継承日本語教育の第一人者として知られるフックス清水美千代先生をお迎えし、特別セミナーを行いました。
実は先生には、5周年の時にもご講演いただいており、今回もわざわざバーゼルから駆けつけてくださいました。
再びお話を伺うことができ、参加者からは「今回も本当に学びが多かった」との声が多く聞かれました。

中でも印象的だったのは、バーゼル日本語学校 中高学部の生徒たちへのインタビューの紹介でした。
「宿題が多くて何度もやめたくなったけれど、親がそばで支えてくれたおかげで続けられた。今は本当に続けてよかったと思っている」という生徒の言葉には、思わず胸が熱くなりました。
セミナーの後は、お楽しみのランチタイムです!
会場には、Hiro Takahashiさん特製のお寿司やパン、粉キュッヘさんの各種おにぎりやイチゴ大福など、美味しい日本の味がずらりと並びました。
どれも本当に美味しくて、来場者同士、話にも花が咲きました。
お腹も心も満たされて、午後の部へと続きます。
* * * *
午後の部では、『翔け!未来へ架ける子供達』をテーマに、記念式典・各クラスによる発表会・保護者と子どもたちが一緒に楽しめるゲームやワークショップの二部構成で開催されました。
開会式に続き、代表による式辞と、創立者からの温かい祝辞が述べられました。
その後、在校生たちによる「ハッピーバースデーソング」が披露され、会場は笑顔と一体感に包まれました。
そして、未来に思いを馳せるタイムカプセルセレモニーが行われました。
10年後の自分に宛てた「タイムレター」には、子どもたちの今の気持ちや夢、好きなことが、思い思いの言葉や絵で綴られていました。この手紙は大切に保管され、10年後に開封される予定です。
未来の自分にとって、当時の自分からのメッセージは、きっと懐かしく温かい宝物となることでしょう。


S1(1年生)とS2(2年生)による元気いっぱいの歌声に始まり、年中組は手作りギターを使ったかわいらしいお遊戯を披露、S4(4年生)は子どもたちが考えたオリジナル劇を堂々と演じ切りました。
S3(3年生)の紙芝居では、語りの表現力に感心の声が上がりました。
年長組は獅子舞の中に入り、太鼓に合わせたダイナミックな動きで観客を魅了しました。
S5(5年生)のクイズ大会は観客も巻き込んだ形式で、大きな盛り上がりを見せました。
S6(6年生)と中学部によるスピーチでは、それぞれ異なるテーマでありながら、「日本」という共通の軸が感じられる内容でした。多様な視点と深い思索に触れられる時間となり、会場は静かに聞き入り、心に残る発表となりました。
最後は年中・年長による合同お遊戯で、華やかに発表の幕が閉じました。
どの学年の子どもたちも、ステージ上で堂々と発表する姿が印象的で、会場からは温かな拍手が湧き上がりました。
クラス発表会のあとは、保護者と子どもたちが一緒に楽しめるワークショップやゲームブースへと続きました。
年中チーム「おりがみコマ」では、一生懸命にコマを折り、自分で作ったコマを嬉しそうに回して遊ぶ姿が印象的でした。
「わなげでゲットだぜ!」は、シンプルながら的を狙う楽しさが大人気で、的に入った瞬間には思わずガッツポーズをする姿が見られました。
チーム「まめや」では、箸で豆を皿からお椀へ移すゲームに、小さな子どもから大人まで夢中になって取り組んでいました。
5年生チーム「ゲームセンターJSZ」では、黒ひげ危機一髪、番犬ガオガオ、だるま落としなど、日本でもおなじみの卓上ゲームが並び、仲間同士の笑い声が絶えませんでした。
6年生と中学部による「かき氷屋さん」は、長い行列ができるほどの人気ぶりで、暑い午後にぴったりの涼を届けてくれました。
どのブースにも子どもたちの工夫と「自分たちでつくる楽しさ」が詰まっており、会場は歓声に包まれ、大いににぎわいました。

これからも、ツーク日本語学校が、みんなにとって温かく、楽しい場所であり続けることを願っています。
