11月22日に、中学部でKP法を用いた発表会が行われました。
KP法とは紙芝居プレゼンテーション法のことで、A4の紙に伝えたいキーワードを書き、その紙を聞き手に見せながらプレゼンテ-ションをすることです。
特別な道具が要らず、紙とペンがあればできる、とてもシンプルな発表方法 / 思考整理法です。

今回の発表のテーマは、SDGsでした。
児童は人権、経済・社会、地球環境など、様々な分野にまたがった課題が分類された17のSDGsの目標の中から、特に解決しなければならないと思う問題を選び、自分の課題として考え、それについて発表しました。

選ばれた目標は、『安全なトイレと水を世界中に』、『海の豊かさを守ろう』、そして『つくる責任、つかう責任』から『放射性廃棄物の増加と処理について』でした。

発表前の授業で児童は、それぞれが選んだ目標について調べ学習を行い、そのあとでA4の紙に書くキーワードを見つけていきました。
ただ文章を読み上げるだけでは趣旨が伝わりにくいような話題でも、KP法を用いながら、伝えたいことをキーワードに落とし込んでいく(絞り込む、そぎ落とす)ので、発表内容がよりシンプルになり、伝わりやすくなりました。

『安全なトイレと水を世界中に』についての発表では、まず世界で起きているトイレと水に関する問題を提示し、その後でそれを解決するための目標と方法について発表しました。
また、問題解決への試みとして日本で実際に行われているプロジェクトとその取り組みを紹介し、最後は『私たちもSDGsの目標を達成する手伝いを何かしよう!』と呼びかけました。

中学部ではパワーポイントを使用した発表はこれまでも何度も行われていますが、KP法を用いた発表は今回が初めてです。
児童からは「初めてで要領が分からなかったが、発表をする側も発表を聞く側も分かりやすくて楽しかった」と、発表を聞いた保護者からは「KP法は発表後に質問したり、議論したりする際に発表の全体を見返せるのが良かった」との声が聞かれました。

この発表を通して子どもたちは、発表で伝えたいことの要点を見つけ、それらを聞き手に分かりやすいようにシンプルに紙に書きだすことを学びました。
また国連が掲げているSDGsの概要を学んだことで、2030年の目標達成までに自分は何ができるのかを深く考えるきっかけになりました。