昨年の 10 月に、オンライン上のイベント CLD Festival 2022 (Culturally and Linguistically Diverse Youth) で世界中の日本語を学ぶ子ども達と交流し、クラスメイト以外の子ども達と交流する楽しさや充実感を経験したステージ 6 (6年生)の児童が、今回在校生との交流を企画しました。
3 月から少しづつ準備を始め、ついに 5 月 17 日と 31 日に交流会が実施されました。


まず交流会を行う前に、ステージ 6 の児童は女子チームと男子チームに分かれて 2 日に分けて在校生と交流することを決めました。
そして同じ時間帯に授業のある、幼稚部年長、ステージ 2 (2年生)、ステージ 4 (4年生)の児童と一緒に活動することにしました。


5 月 17 日は、女子チームが交流を行いました。
まず年長クラスの子ども達がステージ 6 の教室を訪ねました。
女子チームの 2 人が、プロジェクターを使って「紙相撲」の人形の作り方を説明し、それぞれ作成したあとに皆で紙相撲を楽しみました。
年長児童がわかりやすいような言葉や動作で説明しようと心を砕く、女子チームの姿が印象的でした。

年長クラスの次は、ステージ 2(2年生)の児童が教室を訪ねました。
今度は大きな紙飛行機を折って、誰が一番長い時間飛ばすことができるかを競うゲームをしました。
先の年長児童との交流で得た改善点をすぐに生かし、臨機応変に交流活動を行う頼もしい 6 年生の姿がありました。


5 月 31 日は、男子チームの番でした。
再びステージ 6 の教室を訪ねてくれたステージ 2 の児童に、絵本「いもむしれっしゃ」を音読しました。
聞いているステージ 2 の児童が楽しそうにしていると、読んでいる男子チ-ムの児童も自然と笑顔になっていました。
その後に「日本語を学んでいて楽しかったことと辛かったこと」を発表しました。
楽しいことや辛いことは、学年が違っても多くが共通していることに皆が驚いた様子でした。

次は、ステージ 6 の児童がステ-ジ 4(4年生)の教室を訪ねました。
まずはプロジェクターで学習漫画「ドラえもん科学ワールド からだと生命の不思議」のマンガ部分を大きく映し出し、音読しました。
ステージ 4 の児童からは「ちょっと複雑な話もマンガを通して学ぶとスッと頭に入って来るから面白い」という感想がありました。
その後は「なぜ日本語を学んでいるか」について発表しました。
日本語を学ぶ理由は人それぞれだけれど、皆が同じ目的を持って日本語学校へ通っていることを知りました。


今回の在校生(異学年)との交流を通して、ステージ 6 の児童は相手のことを考えて寄り添い、協力することを学びました。
同学年の児童間ではスムーズに進むことも、年齢の違う児童とでは工夫が必要になることがあります。
どうしたら一緒に楽しめるかを考え、実行し、達成することで自己有用感(誰かから必要とされている満足感や誰かの役に立てた成就感)を高めることができました。
また異学年の児童と関わることで上級生としての自覚や自信ももてるようになりました。

ステージ 6 の児童にとっても、他学年の児童にとっても、とても有意義な時間になりました。
このような交流をこれからも行うことができたら素敵ですね。